松原直子(1937-)は徳島県生まれ(京都市育ち)。1960年京都市立美術専門学校(現・京都市立芸術大学)を卒業後、フルブライト奨学生としてアメリカピッツバーグのカーネギー工科大学(現・カーネギーメロン大学)に留学しMFA(Master of Fine Arts)の資格を得て、その後世界各地を精力的に訪れている。ブルックリンのプラット・インスティテュートでも教鞭をとっていたがあるが、これは日本の女性としてはきわめて稀な栄誉である。ロンドンの College of Artにも1年間留学していたことがあり、1972年からはカナダのオークビルに居を構え活動している。彼女の父親は京都の建勲神社で宮司をつとめ、神社仏閣は彼女の主要な作品テーマのひとつともなっている。創作スタイルは恩師である版画家の棟方志功の影響下にある。松原の作品は、フィラデルフィア美術館、シカゴ美術館、ロイヤルオンタリオ博物館、ウィーンのアルベルティーナ美術館、大英博物館、京都国立近代美術館、ボストン美術館、東京国立近代美術館、スミソニアン博物館、アメリカ議会図書館、Hamburg Museum of Arts and Crafts、イスラエルのハイファ美術館、シドニーのニュー・サウス・ウェールズ州立美術館など世界各地の数多くの美術館で所蔵され、主要なコレクションの一部となっている。●タイトル 「樹・習作」●木版 1版1色●用紙 楮生漉美濃紙●サイズ 173mmx143mm●制作 1978年8月●サイン入り●エディション・ナンバー 無記載おおむねきれいな状態です。