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岩波文庫
①著者別番号:赤530-3~4
②作者:バルザック
③訳者:水野亮
④発行日:
(上)1995年3月8日 第11刷(1946年10月 5日 第1刷)326頁
(下)1995年3月8日 第 7刷(1950年 6月10日 第1刷)360頁
⑤装丁:カバー装
⑥状態:普通 蔵書印なし、書き込みなし
⑦コメント:1995年春のリクエスト復刊の1点。1980年から現在までの35年間で、発行されたのはこの刷のみ。入手困難。
本書は、ポーランドの貴族で後にバルザックと結婚することになるハンスカ夫人の要望で書かれたもの。バルザックの没後にハンスカ夫人によってまとめられ刊行されたバルザックの未完の遺稿である。本書『農民』の最初の意図は「片田舎の奥で大地主と貧民との間に交される闘争の描写」にあったが、完成の暁にはこのテーマはさらに拡大されて、地方の小都会に巣喰うプチ・ブルジョワの田園侵入にまで進展していた。当時の社会不安を冷酷に分析し、その結果まで予測している異色ある作品である。